何かを触ったら何回も手を洗ってしまう、カギを掛けて出発してもカギをかけたか不安になり何回も確認してしまう、交通事故にあったらどうしようと考えてしまう、といった強いこだわりや不安によって日常生活に支障が出る病気です。自分では不合理だと分かっていて、打ち消そうと思うけれども、その意思に反してやめることができないことが多く、本人の感じる苦しみは大変深刻です。単なる性格やクセではありません。お困りの時には早めの精神科への受診をお勧めします。
代表的な症状
1.強迫観念
不合理だとわかっている考えが繰り返し思い浮かび、追い払うことができず、不安や恐怖を引き起こします。
2.強迫行為
強迫観念から来る不安や恐怖を打ち消すために行う行為のことです。代表的なものとして繰り返し手を洗う、戸締りを何度も確認するなどの行為があげられます。
以下の4つの特徴が、一定の期間中にほとんど毎日存在する場合には強迫性障害が疑われます。
- 強迫症状は自分自身の思考として認識されたものであり、外部から影響を受けたものではない
- 本人は強迫症状に抵抗しようとしている
- 強迫観念や強迫行為はそれ自体楽しいものではない
- 強迫症状は不快であり、反復性のものである
自分だけでは症状が強迫性障害だと気付かないことも多いです。日常生活に支障をきたすような上記の症状があってお困りの場合、薬物療法やカウンセリングによる治療が可能なケースがあるので、精神科への受診をお勧めします。