こころのミニ通信

MPSセンターで配信している こころの通信 に掲載しているサブコラムを公開しています。メンタルヘルスにまつわるトピックとなっていますので、是非ともお読み下さい。

2023年05月号 ~ 「生きざま」を動物に喩えて

自分の「生きざま」を動物に喩えてみるなら?

 なんとなくモヤモヤするなど、時には自分の感じていることが上手く掴めないことは、誰しもあるのではないでしょうか。そんな時は「アニクロ」からヒントを得てみるのも一つです。

「ア二クロ」とは、アニマル・クロッシングの略で、最近の自分の「生きざま」をふり返り、それを動物に喩えるワークです。

例えば「迷子のクラゲ」「蟻を食べたくないアリクイ」など、その動物がどんな風にあるのか、何をしているのかを思い浮かべてみます。

どんな動物がしっくりきますか?動物に喩えることで、言葉にならない自分の在り様が少し見えてきたり、新しい理解が生まれるかもしれません。


 ◆「ア二クロ」実践例:

  『砂漠の砂に埋もれた1匹のカピバラが浮かんできた…カピバラの自分には砂漠は暑すぎて、少しぐったりしている感じ。

  いったん、川辺で涼んでクールダウンできたらいいのに…

  そういえば最近の自分は、周りの人の熱量に圧倒されて、飲み込まれているような気がする…

  自分が落ち着ける場所で、じっくり考えてみることが必要なのかも』

参考:池見陽・筒井優介・平野智子・岡村心平・田中秀男・佐藤浩・河﨑俊博・白坂和美・有村靖子・山本誠司・越川陽介・阪本久実子(2019):アニクロ:体験過程理論から見出された実存的なワーク.Psychologist:関西大学臨床心理専門職大学院紀要,9,1-12.

 

今月のひとこと

「言葉」から世界を感じてみよう

皆さんは「翠雨(スイウ)」という言葉をご存知でしょうか。「翠雨」とは青葉に降りそそぐ雨のことで、その青葉から滴る雫に、緑色に輝く「翡翠」を思い出される方もいるでしょう。

また、「スイウ」という言葉の響きに、どこか清々しさを感じる方もいるかもしれません。

雨の日は、空を覆う雲や濡れて汚れる服に、何となく気がめいってしまうこともありますが、四季の風情を繊細に表現した「言葉」から世界を感じてみると、また違って味わえるかもしれません。

バックナンバー

2025年1月号 ~ 女性のミッドライフ期

2024年12月号 ~ やさしいボディスキャン

2024年11月号 ~ 異なる意見や想いを受け取るとき

2024年10月号 ~ 緊張との付き合い方

2024年09月号 ~ ストレスチェックでセルフモニタリング

2024年08月号 ~ アルコールの飲み方

2024年07月号 ~ 困りごとに向き合う姿勢づくり

2024年06月号 ~ こころを天気にたとえるなら?

2024年05月号 ~ あなたのまわりのこころの専門家

2024年04月号 ~ 睡眠 と 呼吸

2024年03月号 ~ ほめる ことば

2024年02月号 ~ 情報との付き合いかた

2024年01月号 ~ セルフケア の捉えかた

2023年12月号 ~ 年末年始の過ごし方

2023年11月号 ~ 大切にしたいこと はなんですか?

2023年10月号 ~ ポジティブな感情でリフレッシュ

2023年09月号 ~ 眠るための環境づくり

2023年08月号 ~ ほどよい落としどころ

2023年07月号 ~ 「怒り」のケア

2023年06月号 ~ 過ごし方は「あじわい」がポイント

2023年05月号 ~ 「生きざま」を動物に喩えて

2023年04月号 ~ 相談にちょっとした工夫を

2023年03月号 ~ 悲しみとの向き合い方

2023年02月号 ~ 介護を受ける親のこころ

2023年01月号 ~ 身体の様子は「見張らず、見守る」

本コンテンツについて

こころのミニ通信は、著作権法上の私的使用の範囲を超えた使用(転載、複製、改変、再配布など)はできません。ご利用を希望される方はお問合せページからお願いします。