こころのミニ通信

MPSセンターで配信している こころの通信 に掲載しているサブコラムを公開しています。メンタルヘルスにまつわるトピックとなっていますので、是非ともお読み下さい。

2023年07月号 ~ 「怒り」のケア

コンディションや環境から考える「怒り」のケア

 怒りは、怒りが湧く出来事だけが引き金になっているのではなく、自分の体調が影響している可能性も。だからこそ、怒りのケアをする上では、自分のコンディションや生活環境もふり返ることが重要です。怒りを感じやすい状態にないか、一度点検してみましょう。

もし、下記で当てはまるものがあれば、まずは状況に応じた対策が大切です。


<怒りを感じやすいコンディションと生活環境>

・お腹が空いている  ・アルコールを飲んでいる ・睡眠不足 ・疲れている
・忙しい ・不快な物理的環境下にいる(音、臭い、気温や湿度等)

 

 また、SNSを使用されている方は、SNS環境もふり返ってみましょう。SNSでは、自分に向けられたものではなくても、周囲の様々な怒りに不意に触れ、気持ちが引きずられることがあります。心身に余裕がない時は、アクセスする情報や時間を限定してみるなど、適度に距離をとることも大事です。

その他、月経前症候群(PMS)や更年期障害、甲状腺機能の障害など、心身の疾患がイライラのしやすさ繋がっている場合もあります。怒りが長引いたり、日常生活に支障が出ている場合には、専門家への相談や受診も視野に入れてくださいね。

  

今月のひとこと

「異文化」を前提に

 私たちは、自分の「常識」や「価値観」に反するような出来事に直面した時に、怒りが湧きやすいところがあります。「常識的に考えれば〇〇なのに」「〇〇であるべきなのに」といった想いを抱いたことは、皆さん少なからずあるのではないでしょうか。

しかし、育ってきた環境や経験してきた事柄、培われた考え方や学びは、ひとによって異なります。大事にしていることも、優先順位も、ひとそれぞれ違っているものです。ある意味「異文化」であるということを前提に対話をしてみると、「違い」から生じる怒りを和らげられるかもしれません。

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