時には、ゆだねてみよう
つらい状態にあったり、何か問題に直面したときに、皆さんはどのようにやり過ごしたり、乗り切ろうとされるでしょうか。
たとえば、最近、仕事にまつわる嫌な夢ばかり見ることに悩んでいたとしたらどうでしょう?
ストレスや不規則な睡眠が影響しているのだろうかと、問題の原因を探し、解消に向けて試行錯誤するという方は少なくないかもしれません。
昔の人々は、どうしていたのでしょうか。古くからの言い伝えに、「獏(バク)という霊獣に、『悪夢をあげます』と唱えると、獏が悪夢を食べてくれる」というものがあります。
現代以上にままならない時代を過ごす中では、「きっと獏が食べてくれる」と、人智を越えたものにゆだねてみたり、時の
流れに身を任せてみることも、不安や悩みとうまくつきあう方法だったのかも
しれません。
悩みや不安を抱えている状態に陥ると、ひとはいち早くそこから逃れたくなるものですが、すぐには解決しない問題も多いでしょう。
自分なりに工夫をしたり、誰かの力を借りたり、できることを試してみた後は、何かに願いをゆだねて過ごしてみるのも、一つの「乗り切り方」なのかもしれません。
今月のひとこと
ゆるみをとり戻そう
皆さんは、「凍解(いてどけ)」という言葉を聞いたことはありますか?冬に凍りついた大地が、春を迎えゆるんでいくことを言い表した言葉です。
土が潤いやわらかくなり、植物たちが芽吹きはじめ、生き物の動きが伝わってくる時期が訪れます。
寒さについつい身を縮こまらせ、かたく強ばりがちな私たちのからだも、一緒に解かしてゆるめていけるといいですね。
軽いストレッチをしてみたり、湯舟にゆったり浸かってみたり、旬の食材を食べてからだを温めてみたり….意識的にからだをゆるめて、心もほぐしていきましょう。