こころのミニ通信

MPSセンターで配信している こころの通信 に掲載しているサブコラムを公開しています。メンタルヘルスにまつわるトピックとなっていますので、是非ともお読み下さい。

こころの通信臨時号 ~災害時のこころのケア~


この度の熊本地震におきまして、甚大な被害がもたらされ、今なお混乱の渦中にあります。また、ご家族・ご親戚やご友人が被災され、安全を案じていらっしゃる方もおられるかと思います。被災された皆様のご無事を心よりお祈り申し上げますとともに、心よりお見舞い申し上げます。

今回のような震災や災害が起きたときには、誰もが何かしらの影響を受けます。その感じ方、生じる反応や程度は、人それぞれです。以下の反応は、危機的な状況下で自分自身の心と身体を守ろうとするために、誰にでも起こりうる「正常な反応」です。その多くは時間の経過とともに、徐々に和らぎ、回復していきます。

危機状況下で起こる 正常な反応の例

  • 食欲がない、食べたくない
  • 眠れない、頭痛、腹痛
  • 音や揺れへの過敏になる、いらいらする
  • 疲れがとれない
  • 下痢や便秘といったお通じの変化
  • 動悸、汗をよくかく、手足の冷え
  • 衝撃的な場面を思いだす
  • 思考や行動がとまる
  • さまざまなものに実感がない
  • ぼーっとする
  • 物覚えが悪くなる、集中できない

被災した 子ども に起こる反応と対応の例

  • 赤ちゃん返りをする・甘えが強くなる
  • わがままを言う、ぐずぐず言う
  • 反抗的になる、乱暴になる。
  • 災害体験を遊びとして繰り返す

  これらの反応も「正常な反応」の1つです。
  周囲の大人が落ち着いて受け止めることで、ほとんどの場合は時間と共に回復していきます。

対応のポイント

  • 一緒にいる時間を増やしましょう
  • 子どもが話すことを、否定せずに聞いてあげましょう。
    ただし、話したがらないときには無理に聞き出さないようにしましょう
  • 抱きしめるなど、スキンシップの機会を増やしましょう
  • 災害体験を遊びとして繰り返すことは、本人が落ち着いていてくプロセスです。無理に止めないようにしましょう

・余震が続く状況のなか、充分な休息や睡眠をとることは難しいかもしれません。被災直後の不眠は、むしろ恐怖に対する記憶を定着させにくくする可能性があることが分かっていますので、眠れないこと自体を不安に思う必要はありません。ただし、いつも以上に疲れていることを自覚し、休息の時間も心がけてください。
・難しいこともありますが、可能な範囲で食事と水分を充分にとりましょう。

・困っていることを家族や友人とお互いに率直に話し合いましょう。
・安心できる人と一緒に時間を過ごすのはとても大切なことです。とくにお子さんは、その体験から受けるショックが大人よりも大きいので、ご家族がゆっくりお子さんの気持ちを聴いてあげることは、とても大切です。

・軽い運動は気分転換だけでなく、生活習慣病の悪化やエコノミークラス症候群の予防になります。手首や足首を回すなど簡単なことからやりましょう。
・腹式呼吸などの呼吸法はリラックス状態になる助けになります。おなかに手を当ててゆっくり息を吸い込んで吐き出しましょう。
・お酒やたばこ、カフェインの摂りすぎに十分注意しましょう。

直接は被災をしていない皆様へ

今回、直接は被災をしなかった方も、連日続く報道を見聞きしていると、以前体験した震災の記憶が思い出されて気持ちが動揺したり、もし自分も同じ状況になったら…と想像して不安になり眠れなくなるなど、心身への影響が出るということが珍しくありません。被災していない地域の方々が今どのような心構えで生活をしたら良いかについてのポイントをお伝えします。

バックナンバー

こころの通信臨時号 ~災害時のこころのケア~

2026年8月号 ~スキマ時間からはじめるセルフケア

2026年7月号 ~「カフェイン」との距離感をふり返ろう

2026年6月号 ~ こころがやわらぐ「感謝」の力

2026年5月号 ~ それ、「がんばりすぎサイン」かも-5月のセルフメンテナンス-

2026年4月号 ~ 揺らぐ自分に寄り添う

2026年3月号 ~ 「親しき仲」を盾とせず

2026年2月号 ~ 自分の思いを打ち明けやすくするには

2026年1月号 ~ 職場からの評価が気になるとき

2025年12月号 ~ 緊張が続く環境で”オフ”する工夫

2025年11月号 ~ チャットAIとのつき合い方

2025年10月号 ~ 容姿にまつわる声のあやうさ

2025年9月号 ~ 「中途半端」というバランス

2025年8月号 ~ 香りの心遣いも大切に

2025年7月号 ~ 相談をためらってしまうとき、どう考えると楽になる?

2025年6月号 ~ 「ソーシャル・ジェットラグ」にご注意!

2025年5月号 ~ 食事から考える心身の健康

2025年4月号 ~ コミュニケーションツールを使い分けよう 

2025年3月号 ~ 完璧主義と程よくつき合う 

2025年2月号 ~ 時には、ゆだねてみよう 

2025年1月号 ~ 女性のミッドライフ期

2024年12月号 ~ やさしいボディスキャン

2024年11月号 ~ 異なる意見や想いを受け取るとき

2024年10月号 ~ 緊張との付き合い方

2024年09月号 ~ ストレスチェックでセルフモニタリング

2024年08月号 ~ アルコールの飲み方

2024年07月号 ~ 困りごとに向き合う姿勢づくり

2024年06月号 ~ こころを天気にたとえるなら?

2024年05月号 ~ あなたのまわりのこころの専門家

2024年04月号 ~ 睡眠 と 呼吸

2024年03月号 ~ ほめる ことば

2024年02月号 ~ 情報との付き合いかた

2024年01月号 ~ セルフケア の捉えかた

2023年12月号 ~ 年末年始の過ごし方

2023年11月号 ~ 大切にしたいこと はなんですか?

2023年10月号 ~ ポジティブな感情でリフレッシュ

2023年09月号 ~ 眠るための環境づくり

2023年08月号 ~ ほどよい落としどころ

2023年07月号 ~ 「怒り」のケア

2023年06月号 ~ 過ごし方は「あじわい」がポイント

2023年05月号 ~ 「生きざま」を動物に喩えて

2023年04月号 ~ 相談にちょっとした工夫を

2023年03月号 ~ 悲しみとの向き合い方

2023年02月号 ~ 介護を受ける親のこころ

2023年01月号 ~ 身体の様子は「見張らず、見守る」

本コンテンツについて

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